講演 杉原 賢彦 氏(映画批評・慶應義塾大学講師)
開演 18:00
場所 日仏会館1階ホール(東京・渋谷区恵比寿)
主催 財団法人日仏会館,日仏メディア交流協会
協賛 アイ・ヴィー・シ− / エモア
入場料 1,000円(主催団体の会員無料,学生500円)
DVD上映「アルジャーノンに花束を」
2006年制作 フランス・スイス合作作品日本語字幕付 94分
監督:ダヴィッド・デルリュー
原作:ダニエル・キイス、脚色:アンヌ・ジャフェッリ、ダヴィッド・デルリュー
撮影:ドミニク・ブレンギエ
音楽:シャルル・クール
出演:ジュリアン・ボワスリエ、エレーヌ・ド・フジュロル、
フレデリック・ヴァン・デン・ドリエシュ、マリアンヌ・バスレール
〜作品紹介〜
知的障害ゆえに母親から疎んじられ、施設に預けられ育ったシャルル。学校の清掃夫として働いていた彼に、ある日、チャンスが訪れる。知能を飛躍的に向上させる新薬が開発され、すでにネズミを使った実験に成功、続く人体実験の最初の候補に、シャルルが選ばれたのだった。投薬後、驚くべき速度で高い知能を獲得したシャルルは、中国語をはじめとするさまざまな言語を習得し、数学、生物学の論文を提出、音楽にも才能を示す。ところが、新薬による知能向上は一時的なものでしかなかった……。
SFファンタジーの名作として知られるダニエル・キイスの小説を、舞台をスイスのジュネーヴに移して映像化。知的障害をもつ主人公が、薬のおかげで天才となるも、急激な環境変化にともなう孤独と母親に捨てられた過去が彼の心を苛む。音楽教師アリスとの愛も慰めにはならず、迫り来る悲劇の予感がせつなく刻まれてゆく……。
主人公のシャルルを演じるジュリアン・ボワスリエ(『メトロで恋して』)の好演、そしてシャルルと恋に落ち、彼を支える音楽教師のアリスを演じるエレーヌ・ド・フジュロル(『花咲ける騎士道』)の可憐で真摯な存在感。原作より以上の感動が心に迫る──。