かつての絹産業と金融、食通の街リヨンはしばしば、そのパリとの関係を日本でいう東京と大阪の位置づけに例えられます。明治初期、渡仏した日本人の先駆者の一人で、初代の横浜正金銀行リヨン支店長、川島忠之助の孫にあたる川島瑞枝氏に1880−90年代、リヨン在勤に至った祖父の足跡を話してもらいます。辞書もまだ十分でなかった幕末から明治初期にかけ、苦学してフランス語を習得し、作家・永井荷風などよりはるか以前に渡仏経済人の先駆けとなった人物について考え、日本人の“開拓者精神”に思いを巡らせてみます。合わせて平野道子氏には、横浜正金銀行が支店を開所してから100年以上経った現代のリヨン経済圏で、日本企業がどんな活動を展開しているか、また統合欧州の進捗に伴い、地域経済圏がどう変貌しつつあるのか解説していただきます。統合が進む欧州では、リヨンのような地域中核都市が重要な役割を果たしつつあるといわれます。新たな日仏、日欧交流を展望する上で、そうした現実の一端を学ぼうという狙いです。
講演の後には、懇親会を予定しておりますので、多くの方のご参加をお待ちしています。