講 演 萩野 弘巳 氏(元NHK欧州総局長、放送大学客員教授)
開 演 18:00
場 所 日仏会館1階ホール(東京・渋谷区恵比寿)
主 催 財団法人日仏会館,日仏メディア交流協会
協 賛 アイ・ヴィー・シ− / エモア
入場料 1,000円(主催団体の会員無料,学生500円)
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DVD上映「ドン・キホーテ」 1933年制作 日本語字幕付 81分
監督:G.W.バプスト(1885-1967) ドイツ・サイレント映画の巨匠
主演:フョードル・シャリアピン(1873-1938) 不世出のバス歌手
作曲:ジャック・イベール フランス近代音楽の大作曲家
シナリオ:ポール・モーラン 『夜ひらく』の小説家・外交官
〜作品紹介〜
・世界の古典『ドン・キホーテ』は誰知らぬ者のない、16-17世紀のスペインの作家セルヴァンテスの長編物語。ラ・マンチャの初老の郷士ドン・キホーテは手当たり次第に騎士道物語を読みふけるうち「理性を失い」、やせ老馬に乗り、善良な作男サンチョ・パンサを従者として武者修行にでかける。ドン・キホーテの狂った頭脳が現実世界に描きだす妄想世界で、不思議な魅力ある冒険が展開する。ドン・キホーテの善意、情熱と気概、高貴さが浮かび上がる。
・1933年といえば、暴力と策略で勢力を伸ばしてきたナチスの指導者ヒトラーがついに首相となり、ユダヤ人に対する迫害が深刻化し、アウシュヴィッツへの道が準備された。パリに集まった民主的・反全体主義的ユダヤ系知識人・芸術家にとってこのような映画を作るのは精一杯の抗議・抵抗だった。ドイツではこの年、共産主義の本、ユダヤ人学者が書いた本が集められ「焚書」が実行された。―愛読書が炎に焼けただれていくのを見て、「愛読書が燃えて逝く―もう生きてゆくのになんの楽しみもない」と歌うドン・キホーテの悲しみの映像が、心に重く訴えかける。